米国で拡大の髄膜炎、汚染薬剤から原因菌を確認 米当局
10月19日 11:54
米マサチューセッツ(Massachusetts)州フラミンガム(Framingham)にある製剤会社ニューイングランド・コンパウンディング・センター(New England Compounding Center、NECC、2012年10月5日撮影)。(c)AFP/Getty Images/Jared Wickerham
【10月19日 AFP】米食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)は18日、米国で拡大している真菌性髄膜炎との関連が疑われていた薬剤に、髄膜炎の原因菌が混入していたことを確認したと発表した。 米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)の最新の発表によれば、汚染ステロイド剤の注射が原因とされる髄膜炎を発症した人は254人になり、うち20人が死亡した。この他に3人が関節炎を発症した。 製剤会社ニューイングランド・コンパウンディング・センター(New England Compounding Center、NECC)が製造した未開封の薬剤からは既に真菌類が検出されていたが、時間を掛けた検査の結果、髄膜炎の原因菌「エクセロヒルム・ロストラツム(Exserohilum rostratum)」であると確認されたという。 感染拡大を受け、米国では調剤業者に対する規制強化を求める声が高まっている。中には、製薬会社が自社を「調剤業者」として届け出ることによって、当局による厳しい監視やコストを回避しているとの批判的な指摘もある。患者に合わせた薬剤の調合をする調剤業者は、製薬会社よりも緩い規制が設けられている。 NECCは真菌性髄膜炎の拡大を受け営業を停止し、自社の全製品をリコール(自主回収)した。この問題の立件に乗り出した米検察当局は16日、NECCの施設を捜索した。(c)AFP